【見過ごせない】平飼い卵とは。卵を買うなら選ぶこと。

家計改善

価格の優等生と呼ばれる卵、我が家でも安く購入でき大変お世話になっています。

一方で、スーパーには様々な価格帯の卵があるので、この価格差が気になりました。

色々と調べた結果、私達の暮らしの豊かさを高められるよう、平飼い卵を買うことにしました。

世界における、ケージフリーの鶏卵の流れ

現在、世界では鶏卵の調達にあたり、ケージフリーであることを条件とする企業が増えていています。

ケージフリーとは、鶏をケージの中に入れず、平飼いや放し飼いなどを行い、野生に近い環境で飼育することを言います。

EUは、2027年までに全ての家畜でケージ飼いを廃止する方針を打ち出しており、かつ一羽当たりの飼育スペースは、現時点で750㎝2とする規定となっています。アメリカでも、2025年末には66%の鶏がケージから解放されます。

理由として、アニマルウェルフェア(動物福祉)の観点から、鶏の健康に配慮した飼育方法が求められているからです。

日本の鶏へのアニマルウェルフェアの低さ

日本の主流「バタリーケージ」が92%の採卵養鶏場で採用されています。

バタリーケージでは、何段も積み重ねられたケージの中で鶏を飼育します。

残念なことに、日本の1羽当たりの飼育スペースは250〜430cm2で、ギュウギュウ詰めで飼育されており、とても心地よい広さとは言えません。

2022年時点で、日本の動物愛護管理法では、鶏への飼育スペースの規定は設けられていません。

畜産技術協会のアニマルウェルフェアの考え方に対応した飼養管理指針では、飼育スペースを 430~555 ㎠としています。

しかし、世界の潮流から750㎝2以上が望ましいでしょう。

日本は将来的に、SDGsな企業が市場に評価されること、ゲージフリーという世界的な潮流に逆らうのは難しくなるかと思います。

鶏にとって心地よい環境とは?

一般的な鶏の特性に配慮した、以下のような環境が望ましいです。

・1日の活動時間の75%を地面を突けること。(鶏の採餌行動)

・寝るときには地面から少し高いところにある止まり木で休めること。(外敵から守るための習性)

・体を清潔にできるよう、日光浴、砂浴び、羽繕いなどのグルーミングができること。

・雌鶏が安心して卵を産めるよう、周囲から閉ざされた環境で、かつ安静な場所があること。

グルーミングをしている鶏は、とてもうっとりした表情をし、目を細めます。ぐるぐると気持ちのよさそうな声を出すようです。

平飼いってなに?

平飼いでは、平地で砂場や止まり木などが適切に整備された環境が望ましいです。

また、平飼いには平地だけでなく、エイビアリーと呼ばれる、多段的な環境で鶏を飼育することも含まれます。

エイビアリーは、高い所で休むことを好む鶏に、垂直運動ができる環境を提供します。

そのため、高所を好む・好まない鶏など、鶏の行動の多様性を保つことができます。

例えば、生協パルシステムの平飼い卵では、親鶏が鶏舎内を自由に動き回れ、遺伝子組換え飼料原料は一切使用しないなどの配慮がなされています。

コア・フード平飼いたまご | 生協(コープ/COOP)の宅配パルシステム
親鶏が自由に動き回れる「平飼い」で飼育。「平飼い」とは、親鶏が鶏舎内を自由に動き回れるようにして飼育する方法。自然に近い環境の中で、親鶏たちは自らの足で地面を歩き、飛び回って育つので、余計なストレスを感じることなく育ちます。あくまで生き物で...

鶏に生かせて頂く、という暮らしへ

いただきます、という言葉には、自然・動植物・生産者・調理人など、ご飯を与えてくれた方々への感謝の想いが込められています。

生産者や鶏を応援し、感謝の想いを持って接する行動の一つとして、平飼い卵を購入があると思います。

先程のパルシステムの卵(コア・フード平飼いたまご)は、6個入で本体価格350円(2022年12月時点)なので、1個約60円となり高価ですが、購入すると以下の感覚を得ました。

・1つ1つの卵を大切に頂くようになる。

・毎週一箱買う場合、月1000円多めにだすことで、鶏や平飼い産業を応援・感謝できる(また、月1000円なら、投資信託の運用で十分ペイできます。)

おかげで、精神的にも食事への満足感が高まっています。

月1でも良いので、平飼い卵を購入してみては如何でしょうか?

参考

・採卵鶏の飼養実態アンケート調査報告書 平成27年3月

・認定NPO法人アニマルライツセンター、(鶏の幸せとは?安心して卵を産める)(飼育密度が異常、日本の採卵養鶏場
2022/09/19)

・エシカルはおいしい(2021年12月22日「平飼い=平地で飼う」じゃない!? 卵を選ぶために知っておきたいケージフリーのこと)(著者 市村敏伸)

・パルシステムKOKOCARA(日本人の9割が知らない「アニマルウェルフェア」。私たちが食べる卵や肉はどのように作られているか)

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