男性育休の不安

ライフスタイル・育児

我が家では、夫婦で子育てや育休制度について勉強し、話し合った結果、妻が産後4ヶ月、夫は産後10ヶ月の育休を取得する計画にしました。

夫は大学卒業後、育休取得まで継続して会社勤めだったため、いざ育休を始めていると、様々な悩みを抱くようになりました。

恐らく、育休取得する人は誰でも抱える悩みかと思います。

このブログを通じて、それぞれの悩みについて整理してみました。

長期の男性育休取得の悩み

以下のように、特にキャリア面での悩みを整理してみました。そして、それぞれの悩みに対して、私達なりの考えをまとめてみました。

  • 出世が遅れること
  • 年収の維持・増やすことが遅れる
  • 家事育児と自己研鑽によるキャパオーバー
  • 世間や会社の外にいることでの孤立感

以下で各項目について説明します。

①出世が遅れること(仕事を通じて得る知見・ネットワークの機会損失等による)への恐れ

長期育休をとることで、就労することで得られたであろう経歴や人脈、知見を得る機会を失う恐れです。

また、長期育休をとることで、社内関係者が育休取得者に仕事を依頼しづらい印象を持たれていまうことで、仕事がしづらくなく恐れがあります。

これらにより、出世が遅延していまうのではないかと不安になります。

すると、私より先に同僚や後輩が昇格した場合、(くだらない、と思われるかもしれませんが)男性としてのプライドが傷つくことも恐れていました。

②年収の維持・増やすことが遅れることへの恐れ

①に関連しますが、経歴や成果をアピールする機会が減るために、出世や昇給の機会が遅れ、年収が増えにくくなるという恐れがあります。

③家事育児と自己研鑽によるキャパオーバー

特に生後数ヶ月の育休は、毎日24時間、3時間度に授乳・おむつ替え・あやしなどがあり、その合間に家事があり、あっという間に一日が終わります。

更に、健康のためのジム通いや資格等の勉強などの自己研鑽を加えれば、かなりの負荷となります。

家事育児をすれば、自分の健康維持や自己研鑽をキープすることは、かなりの苦労を要します。

ちなみに、自分はジム通いや通信教育を掛け持ちしていましたが、精神的にかなりきついときがありました。

④世間や会社の外にいることでの孤立感

育休取得後に、平日の日中に買い出しのために外に出歩くと、男性(特に同世代)と会うことが滅多にありません。

また、社内からの育休へのフィードバックもないため、上司や同僚が自分達の育休を本心ではどう思っているかが分からず、たまに快く思っていなのでは?復帰後は距離を置かれるのでは?と心配になることがありました。

家の中で自分と赤ちゃんだけで過ごし、家の外の人々との交流がなくなることで、余計に悶々と考え出し、孤立感を感じる時があります。

対策

日頃からモヤモヤした悩みをある程度言語化できると、恐れの正体が見えてきてきます。

正体が見えると、恐れの大きさや、実際に起こりうる確率はどの程度なのか(杞憂でないか)を考えることができ、落ち着けることができます。

その上で、それぞれの恐れの正体に対し、以下のように捉え直すことにしました。

  • 短期育休は、長期的キャリアに影響しない
  • 仕事以外の出会いが増え、能力が高まる
  • 家事育児で培った能力は、仕事にも役立つ
  • 自分ひとりで子育てしない環境づくりを行う

以下に各項目について説明します。

短期育休は、長期的キャリアに影響しない

山口慎太郎の著書『「家族の幸せ」の経済学』によれば、欧米の政策評価では、一年以内の短期の育休制度は、出産数年後の就業にとって悪影響はなく、むしろ多少のプラスの効果(就業率の増加)がみられました。(まだ仕事のスキルや習慣が残っているため)

育休中は就労を通じた経歴や人脈、知見を得る機会は失いますが、短期育休であれば、一時的なものです。また、一年未満の育休期間で、これまで培った仕事のノウハウやスキルを忘れることはないでしょう。そのため、短期の育休が、今後の数十年のキャリア全体に対し、取り返しのきかないことになるとは考えにくいです。

仕事以外の出会いが増え、能力が高まる

育休取得により、年収が減ります。共働き世帯であれば、どちらか片方が、少なくとも保育園の入園までは育児に専念する必要があるため、育休取得はやむを得ないと割り切ることも必要かと思います。

一方で、育休中の合間時間・ながら時間(料理中など)に、オーディオブックによる耳でのビジネスや語学勉強、副業の準備をはじめる良い機会にもなります。

育休を取ることで、周りの人達との協力次第で、平日の日中などフレキシブルに一時休みをつくることが出来ます。これにより、会社勤めではあまり接点のなかったコミュニティ(子育てサークル、地元のイベント・シェアオフィス等)に参加することで、社会からの孤立感をへらすことができます。

家事育児で培った能力は、仕事にも役立つ

家事育児で培った能力は、仕事にも役立つことがわかってきました。

書籍「育児は仕事の役に立つ」の研究結果より、夫婦等にによるチーム育児によって、①「協働の計画と実践(配偶者との役割分担決めや調整)」と「家庭外との連携(保育園などとの調整)」を積極的に行うことは、仕事上でのリーダーシップ能力が向上につながるとのことです。

具体的には、業務能力・他部門理解促進能力・部門間調整能力・視野拡大・タフネス向上に効く他、時間管理能力や仕事を効率的に進める能力を高めることにもなります。これらの高められた能力は、マネジメントに関する能力であるため、将来管理職になる上で有益だと考えられます。

自分ひとりで子育てしない環境づくりを行う

可能な限り、自分ひとりで子育てしない環境づくりを行うことが大切です。数時間でもベビーシッターや配偶者に子供の世話をお願いし、その間に子育てから少し離れてゆっくり自分を労わる時間をもつことが重要となります。

また、キャパオーバーに関しては、様々なガイドブックから、子どもは思い通りにならないし、すべてを完璧にやろうとしなくていい、とあります。だからこそ、自分一人で抱え込まないよう、家族やベビーシッターと協力する体制づくり(チーム育児)で、上手くできない自分を責めないことが大事だと思います。

長くなりましたが、漠然とした恐れや不安に目に対し、データを参考にめをむけることで、育休を前向きにとらえることにつながります。

出所:徳島県未来創生文化部次世代育成・青少年課

人生で数回しか利用できない育休を、可能な限り有意義にしたいものです。

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