我が家では、これまで鍋やお皿を洗う時に、スポンジを使っていました。
しかし、最近はスポンジの使用を減らし、代わりにびわこふきんやヘチマたわしを使うことにしました。
海に流れるプラスチック
海には沢山のゴミが流れ込んでいます。
プラスチックごみだけをとっても、世界に合計1億5,000万トン以上の量が存在していると言われます。
これは、毎年約800万トン(ジャンボジェット機にして5万機相当)に及ぶ量が新たに流れ出ていると推定されます。
特に、私達が心配しているのは、マイクロプラスチック(5mm以下の欠片となったプラスチック)による、海の生き物への影響です。
例えば、マイクロプラスチックがサンゴに取り込まれ、その影響でサンゴと共生関係にある褐虫藻(かっちゅうそう)が減少する、といった現象が報告されています。
更に悪いことに、プラスチックが、自然界で完全に分解されるまでには数百年以上と途方もない時間がかかります。
これらの海洋ごみの7〜8割は、下図のように街から排出されています。
台所から流れるマイクロプラスチック
私達の日々の暮らしの中で、例えば食器洗いを通じてでてきたスポンジのかすは、下水を流れていきます。
しかし、下水処理施設ではマイクロプラスチックを完璧に除去できず、海に流れてしまっています。
そこで、食器洗いでプラスチックの発生を減らせないか考えました。
洗剤やマイクロプラスチックを流さないグッズ
そこで、我が家の食器洗いのグッズとして、びわこふきんとヘチマたわしを用意しました。
びわこふきん
びわこふきんとは、コットンの落ち綿を使った、食器洗いに使える木綿の布です。
びわこという名前があるのは、滋賀県の琵琶湖の汚染が洗剤によって生じたことをきっかけに、洗剤を使わずに洗い物が出来るために、開発されたふきんとのことです。
洗剤なしで汚れが落ちるのは、デコボコしたガラ紡糸自体に、油や汚れを取り込み、布として抜群の吸収性と吸油性を誇っているからです。
合成洗剤を使わないことから、人の手肌、環境にもやさしいです。
但し、ギトギトの酷い油汚れについては、必要に応じて、びわこふきんに石鹸や重曹をつけて洗えます。
ちなみに、びわこふきんは、石鹸を泡立てて洗顔したり、そのまま顔や身体を洗うこともできます。
びわこふきんの手入れはとても簡単で、日頃は洗濯機で洗って干すだけです。
汚れがひどくなったきたら、煮洗いします。酸素系漂白剤を使うと真っ白になるようですが、漂白剤の使用を減らしたいので、ただの煮洗いにしようと思います。
更に汚れが目立ってきたら、今度は雑巾として活躍してもらい、ゴミ箱に捨てる最後の時まで使い倒せます。
ヘチマたわし
ヘチマたわしは、コンロ回りなど、汚れがきつい箇所の掃除に活躍します。泥つきの人参やじゃがいも、ごぼうなど、根菜を洗うときにもおすすめです。
ヘチマの繊維が下水に流れても、100%生分解するので安心です。
使い方は、まずヘチマたわしを水で濡らして柔らかくします。
次に、ヘチマたわしを水で濡らし、必要に応じて石鹸や重曹をこすりつけ、手揉みして泡立てて、食器洗いをします。
ヘチマたわしの手入れは、びわこふきんと同様に、すぐには乾かせないため、吊るしておくと清潔です。熱湯消毒や煮沸をします。
ヘチマたわしの別の用途としては、石鹸の水切りがあります。輪切りにしたヘチマたわしの上に石鹸を置いておくだけです。
石鹸置きにすることで、石鹸の水切りが良くなり、石鹸が長持ちします。また、石鹸水がしみこんだヘチマたわしは、天然の掃除道具として、いつでもシンクの掃除ができます。
びわこたおるやヘチマたわしは、アマゾンや楽天で気軽に購入できます。
ぜひ、洗剤代を節約でき、かつマイクロプラスチックを流さない食器洗いをはじめては如何でしょうか。
参考
・Jambeck JR et al : Plastic waste inputs from land into the ocean,Science (2015)
・日本財団ジャーナル、(【増え続ける海洋ごみ】マイクロプラスチックが人体に与える影響は?東京大学教授に問う)
・WWFジャパンWEBサイト「海洋プラスチック問題について」、McKinsey & Company and Ocean Conservancy(2015)
・WWFジャパンWEBサイト「海洋プラスチック問題について」、Neufeld,L.,et al.(2016)
・わざわざ、びわこふきんhttps://wazawaza.shop-pro.jp/?pid=50002299
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